歯の豆知識– archive –
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むし歯リスクを見逃さない!ペットボトル症候群と歯の関係
今回は、ペットボトル症候群とむし歯リスクの関係についてご紹介します。 これからの暑い季節、ペットボトル飲料を持ち歩いて日常的に飲む方も多いのではないでしょうか。特に、スポーツドリンクや清涼飲料水をこまめに飲んでいる方は、注意が必要です。これらの習慣が「ペットボトル症候群」と呼ばれる状態を引き起こし、全身の健康だけでなく、歯にも深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。 ペットボトル症候群とは?ペットボトル症候群とは、清涼飲料水やスポーツドリンクを習慣的に飲み続けることによって起こる「急性の糖尿病症状」を指します。特に夏場、喉が渇いたからと頻繁にペットボトル飲料を飲み、知らず知らずのうちに大量の糖分を摂取してしまうことで、血糖値が異常に... -
飲み物が原因で歯が溶ける「酸しょく症」とは
今回は、飲み物が原因となる酸しょく症についてご紹介します。 「健康のために毎日ビタミン飲料やお酢を飲んでいる」など意識の高い方こそ注意してほしいのが、「酸しょく症」という歯の疾患です。酸しょく症はむし歯とは異なる仕組みで、歯がダメージを受けてしまう病気です。甘くない飲み物でもリスクになることがあるため、知らず知らずのうちに歯を溶かしてしまっているかもしれません。 酸しょく症とは?むし歯との違い 酸しょく症とは、日常的に摂取する飲み物や食べ物に含まれる酸性成分によって、歯の表面が化学的に溶かされる状態のことです。むし歯も酸によって歯が溶けるという点では似ていますが、その仕組みには大きな違いがあります。 むし歯は、ミュータンス菌などのむ... -
何が違う?むし歯になりやすい人、なりにくい人
今回は、むし歯になりやすい人となりにくい人の違いについてご紹介します。 「しっかり歯を磨いているのに、なぜか毎回むし歯ができてしまう…」という方がいる一方で、特別なケアをしていなくても、ほとんどむし歯にならない人もいます。この違いは一体どこにあるのでしょうか? むし歯の原因は「細菌」「糖」「時間」の3つ まず、むし歯はミュータンス菌をはじめとする細菌が糖をエサにして酸を作り、その酸が歯を溶かす(脱灰)ことで発生します。つまり、むし歯ができるためには、主に以下の3要素が関わっています。 細菌(プラーク):口の中に常在するむし歯菌 糖分:食べ物・飲み物に含まれる糖質 時間:糖分が口の中にある時間、プラークがついたままの時間 これらのバランスが... -
原因を知って正しくケア!口臭とストレスの関係とは?
今回は、口臭とストレスの関係や具体的な対処法についてご紹介します。 「なんだか口臭が気になる……」「人と話すときに距離をとってしまう」。そんな経験はありませんか?実は、口臭の原因は単に食べ物や歯の汚れだけでなく、ストレスとも深く関係していることがわかってきています。 口臭の主な種類と原因 まずは、口臭のタイプを知ることが大切です。口臭には大きく分けて次の3つの原因があります。 ・生理的口臭 誰にでもある自然な口臭で、特に朝起きた直後や空腹時、緊張時などに強く感じられます。これは唾液の分泌量が減ることにより、口の中の自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなるためです。 ・病的口臭 歯周病、むし歯、舌苔(ぜったい)など、口腔内の病気が原因の口臭... -
毎日の食生活が口腔内環境を左右する?ビタミンと歯の健康の関係
今回は、ビタミンと歯の関係、そして効率的にビタミンを摂るためのポイントについてご紹介します。 歯や歯ぐきを健康に保つために大切なことといえば、「歯みがき」や「定期検診」を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろんそれらはとても重要ですが、実は「栄養」も歯の健康に深く関わっているのをご存じでしょうか?その中でも特にビタミンは、歯や歯ぐきの発育・修復に欠かせない栄養素です。 歯と歯ぐきを守るビタミンの種類と役割 ビタミンにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる働きを担っています。歯や口腔内の健康と関係が深いビタミンを見てみましょう。 ・ビタミンA 皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。口の中の粘膜や唾液腺の機能を正常に保つために欠かせな... -
骨粗しょう症がある場合の歯科治療で気をつけたほうがよいこと
今回は、骨粗しょう症がある場合の歯科治療で気をつけたほうがよいことについてご紹介します。 骨粗しょう症は、骨の密度が低下して骨折しやすくなる疾患です。特に高齢者や閉経後の女性に多く見られます。骨粗しょう症が進行するとわずかな衝撃でも骨折するリスクが高まり、日常生活にも支障をきたすことがあります。これが歯科治療にも大きな影響を与えるため、慎重な対応が求められます。 骨粗しょう症と歯科治療の関係 骨粗しょう症により歯を支える顎の骨がもろくなると、歯の動揺が大きくなり、抜歯のリスクが高まります。また、歯周病が進行しやすくなり、最終的に歯を失う可能性が高まります。さらに、骨粗しょう症の治療薬には顎骨壊死(骨が壊死する重篤な副作用)を引き起こ... -
定期的に歯科検診を受けることで医療費を削減できるのか?
今回は、なぜ定期的な歯科検診が医療費の削減に繋がるのか、その理由についてご紹介します。 歯の健康は全身の健康にも大きな影響を及ぼす要素の一つです。しかし、多くの人が「歯が痛くなったら歯医者に行く」という考えを持ち、定期的な歯科検診を受けることを後回しにしがちです。実際には、定期的に歯科検診を受けることが長期的に医療費の削減につながる可能性が高いことが、さまざまな研究や事例から明らかになっています。 早期発見と早期治療が治療費を抑える 定期的に歯科検診を受ける最大のメリットは、歯や歯ぐきの異常を早期に発見し、重症化する前に治療を受けることができる点です。 ・むし歯の場合 例えば初期のむし歯であれば、簡単な治療で済みます。歯の表面のエナメ... -
冬に気になる知覚過敏 原因と対策を解説
今回は、冬に気になる知覚過敏の原因とその対策についてご紹介します。 寒い冬になると、冷たい空気や食べ物が歯にしみる経験をしたことはありませんか?それは「知覚過敏」の症状かもしれません。知覚過敏は冷たいものや甘いもの、時には歯磨きの刺激などによって歯がしみるような不快感を生じる状態です。特に冬は冷たい外気が直接歯に触れる機会が増えるため、症状が悪化しやすい季節であるとも言えます。 知覚過敏とは? 知覚過敏とは、歯の表面にあるエナメル質やその下にある象牙質が何らかの理由で露出し、外部からの刺激が歯の神経に伝わりやすくなることで起こります。知覚過敏の症状は一過性であることが多いですが、放置すると痛みが慢性化し、食事や生活に支障をきたすこと... -
ポリフェノールと歯の健康
今回は、ポリフェノールと歯の健康における関係性についてご紹介します。 ポリフェノールという成分は抗酸化作用や抗炎症作用があることから、健康維持に役立つとして多くの注目を集めています。緑茶や赤ワイン、ブルーベリー、カカオなどに含まれており美容やアンチエイジングの観点で知られていますが、歯や口腔内の健康にも影響を与えることはご存じでしょうか?近年、ポリフェノールの成分が虫歯予防や歯周病対策、さらには口臭予防に役立つことが分かってきました。一方で、ポリフェノールを多く含む食品には歯の着色リスクも存在するため、注意が必要です。 ポリフェノールとは? ポリフェノールは植物が生成する天然の化合物であり、その種類は5000以上にのぼります。主に植物の... -
ホワイトニング後に気をつけたい食べ物や飲み物
今回は、ホワイトニング後に気をつけるべき食べ物や飲み物についてご紹介します。 美しい白い歯は見た目の印象を大きく改善し、笑顔に自信を持つことができます。歯を白くできることで人気のホワイトニング治療ですが、処置後には日常の食事や飲み物に少し注意を払う必要があります。 ホワイトニング後に気をつけたい「色素」 ホワイトニングの治療後、歯の表面は非常に敏感な状態になります。歯のエナメル質がホワイトニング剤によって一時的に柔らかくなり、色素が染み込みやすくなるからです。この状態で色の濃い食べ物や飲み物を摂取すると、治療の効果が薄れてしまうことがあります。また、ホワイトニング直後は歯が脱水状態になるため、色素が吸着しやすくなることも忘れてはいけ...