歯の豆知識– archive –
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むし歯を予防するためのおやつの食べ方
今回は、むし歯を予防するためのおやつの食べ方についてお話しします。 おやつは栄養や水分を補うだけでなく、食べる楽しさや食への関心を育てるなど様々な役割があります。その一方で、食べるおやつの内容によってはむし歯のリスクを高めてしまうおそれもあるため、注意が必要です。おやつを上手に食べてむし歯を予防し健康な体をつくるには、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。 回数と時間を決め、だらだらと食べない 歯の表面のエナメル質は酸に弱い性質をもっているため、食べ物を食べるとお口の中は酸性に傾きエナメル質のカルシウムやリンが溶け出しやすい状態になります。通常であれば、お口の中が中性に戻ろうとする唾液の緩衝作用が働きますが、一日に何... -
インプラントのメリットと、気をつけたいこと
今回は、インプラントのメリットと、気をつけたいことについてお話しします。 前回のブログでは、歯を失うことによって起こることや、歯を補う治療の種類などについてご紹介しました。インプラントは近年広まっている治療方法ですが、具体的にどのようなメリットがあり、何に気をつけるべきかを知っておくと安心です。 インプラントとは むし歯や歯周病、外傷など様々な理由により歯を失うことがありますが、そのような場合にはそれを補う治療が必要です。インプラントは、歯を失った場所の顎の骨にインプラント体とよばれるチタン製の人工歯根を埋め込み、その上からセラミック製の人工歯を被せる治療です。インプラントには次に挙げるような様々なメリットがあります。 ... -
むし歯を予防するフッ素の働きと、効果的な使い方
今回は、むし歯を予防するフッ素の働きと、効果的な使い方についてお話しします。 フッ素は自然界の食品や海水中に存在する元素で、むし歯を予防する働きをもつとしてWHOも使用を推奨しています。 フッ素の働きとは ・再石灰化を促進する むし歯原因菌が産出した酸により、エナメル質のカルシウムやリンが溶け出すことを「脱灰」といいますが、唾液の働きにより溶け出したカルシウムやリンが歯に戻ることが「再石灰化」です。フッ素は、この再石灰化を助ける働きをします。特に、初期むし歯に対してはこの再石灰化が非常に大切になります。溶け出しかけているエナメル質の表層を修復できれば、それ以上のむし歯の進行をとどめることができます。 ・歯の質を強くする そもそも歯の質が強... -
歯を失ってしまったら…そのままにしても大丈夫?
今回は、歯を失った場合に歯を補う治療をしたほうがよい理由と治療方法についてお話しします。 むし歯や歯周病、外傷など、何等かの理由で歯を失ってしまった場合に、1本くらい歯がなくても生活に支障がないから…とそのままにしてしまっていることはありませんか?たった1本、されど1本。歯を失った箇所を治療せず放置してしまうと、様々な影響が出てしまうことがあります。 歯の喪失が及ぼす影響とは 失った歯が1本であっても、その1本が見た目や噛み合わせに様々な影響を及ぼすことがあります。 ・歯の機能が失われる 歯を失った箇所をそのままにしておくと、その空いたスペースを埋めようと、残った歯が少しずつ動き出します。両隣の歯が傾斜してきたり、上下で噛み合... -
より効果的に歯を白くする、デュアルホワイトニングとは
今回は、デュアルホワイトニングについてご紹介します。 マスクを外す機会が増えてきたとともに、口元の印象が気になる方も多くいらっしゃるかと思います。ホワイトニングで歯を白くすることで、より自信をもって笑うことができたり、清潔感や明るい印象を相手に与えることができます。 ホワイトニング治療とは 歯を白くする方法として、ホワイトニング治療があります。これは、定期検診などで行うクリーニングとは別のものです。クリーニングでは歯の表面についている着色を落とすことはできても、歯の色を変えることはできません。ホワイトニング治療は大きく分けて3つあり、歯科医院で全ての処置を行うオフィスホワイトニング、ご自身でマウスピースに薬剤を塗布して行うホー... -
歯並びをよくするだけではない、歯列矯正のさまざまな効果
今回は、歯列矯正の見た目だけではないさまざまな効果についてご紹介します。 歯列矯正は歯並びを整える以外にも効果があるのでしょうか? 見た目の歯並びを整えるために歯列矯正を検討している方も多いかと思いますが、歯列矯正にはさまざまな効果があります。 噛み合わせがよくなり、歯や顎への負担が減る 噛み合わせがよくないと、歯や顎に過度な負担がかかり、歯の寿命が縮まったり顎関節症を引き起こすことがあります。歯並びを整えることで噛み合わせが良くなると、そのような負担も軽減され、歯や顎を健康に保つことができます。 むし歯や歯周病になりにくくなる 叢生などの不正咬合があることにより、歯ブラシの毛先が細かいところまで届かず、十分に磨け... -
ご存知ですか?国民皆歯科健診制度
今回は、「国民皆歯科健診制度」についてご紹介します。 皆さんは最後に歯科医院に定期健診に行ったのはいつか、覚えていらっしゃいますか? 歯の痛みやお口のトラブルがないとつい後回しにしてしまいがちな歯の定期健診ですが、むし歯や歯周病を予防し、お口の健康を守るためには定期的な健診が欠かせません。 昨年、日本の全国民に対して毎年の歯科健診を義務づけるという制度が導入されました。 なぜ「国民皆歯科健診制度」が生まれたのか? 政府は令和7年度を目安に「国民皆歯科保健制度」の導入を検討しています。では、なぜこのような制度が検討されるようになったのでしょうか? ・歯の健康に対する意識の低さ 残念ながら、日本人の歯の健康に対す... -
ブラッシング圧にご注意を
毎日の歯磨き、ゴシゴシ磨いていませんか? 汚れを落とそうと一生懸命に磨くあまりに、強く歯磨きをしてしまうのは少し注意が必要です。 ブラッシング圧が強いと…? 歯磨きをする際に、歯ブラシの毛先に伝わる強さのことをブラッシング圧といいます。 ブラッシング圧が強すぎると、以下のような症状を引き起こすことがあります。 ・歯肉を傷つける 歯磨きの際に力を入れすぎてブラッシング圧が強くなると、歯ぐきを傷つけるおそれがあります。 ・くさび状欠損 強いブラッシング圧によりエナメル質が摩耗し、歯と歯ぐきの境目(歯頚部)の歯質がえぐられたように欠けてしまうことをいいます。摩耗した部分の象牙質が露出し、知覚過敏の原因になる場合もあり... -
無意識のうちに食いしばっていませんか
日常生活の中で、仕事や勉強、家事などに集中している時や朝起きた時など、ふとした瞬間に顎のだるさや違和感を感じることはありますか? これを食いしばりといいます。クレンチング症候群ともいわれ、上下の歯が接触し、強い力で嚙み合わせている状態を指します。通常であれば、上下の歯は1mm程度のすき間がある状態が本来望ましいとされていますが、食いしばりの癖があると知らず知らずのうちに上下の歯を噛み合わせることになります。 食いしばりは無意識のうちにしていることが多く、それにより歯や歯ぐきに影響が出たり、肩こりや頭痛といった症状を引き起こすこともあるといわれています。 食いしばりの原因 なぜ無意識のうちに食いしばりをしてしま... -
仕上げ磨きのコツについて
今回はお子さんの仕上げ磨きについてお話しさせて頂きます。お子さんが小さいうちはご家庭で仕上げ磨きが行われていますが、仕上げ磨きってどうすればいいの?と悩んでいる親御さんも多いと思います。 効果的な仕上げ磨きで、お子さんの歯を虫歯から守りましょう! 仕上げ磨きの方法 1.歯ブラシの毛先を歯の面にまっすぐ当てる 歯ブラシの毛先を歯と歯ぐき(歯肉)の境目、歯と歯の間に、きちんと当てるようにしましょう。 2.軽い力で動かす 歯ブラシの毛先が広がらない程度に動かします。 3.小刻みに動かす 5~10mmの幅を目安に小刻みに動かし、1~2本ずつ磨いていきます。 4.1か所につき20回以上 歯垢(プラーク)はなかなか取りきれないため、丁寧に動...