毎日の歯磨き、ゴシゴシ磨いていませんか?
汚れを落とそうと一生懸命に磨くあまりに、強く歯磨きをしてしまうのは少し注意が必要です。
ブラッシング圧が強いと…?
歯磨きをする際に、歯ブラシの毛先に伝わる強さのことをブラッシング圧といいます。
ブラッシング圧が強すぎると、以下のような症状を引き起こすことがあります。
・歯肉を傷つける
歯磨きの際に力を入れすぎてブラッシング圧が強くなると、歯ぐきを傷つけるおそれがあります。
・くさび状欠損
強いブラッシング圧によりエナメル質が摩耗し、歯と歯ぐきの境目(歯頚部)の歯質がえぐられたように欠けてしまうことをいいます。摩耗した部分の象牙質が露出し、知覚過敏の原因になる場合もあります。
・歯肉退縮
歯周病予防のために歯と歯ぐきの境目をよく磨くよう心掛けていらっしゃる方は多いかと思いますが、このときにブラッシング圧が強いと、歯のまわりの歯ぐきが擦り減り歯の根が露出してしまう「歯肉退縮」を起こすことがあります。
適切なブラッシング圧で磨くために
では、上記のような症状を引き起こさないようにするには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
・歯ブラシの持ち方に気をつける
歯ブラシの持ち方は大きく分けて2種類あります。鉛筆をもつように握るペングリップと、上から握るようにもつパームグリップです。パームグリップは、手先が安定する反面、力が入りやすくブラッシング圧が強くなりがちです。基本的には、ペングリップで歯ブラシを持ち、細かく動かすことを意識して磨くようにしましょう。
・軽い力でシャカシャカと磨く
適正なブラッシング圧は成人で150g~200gとされています。数字だけを聞いてもあまりイメージがわかないと思いますが、これは歯ブラシを歯の表面に当てたときに、毛先が広がらない程度の力です。ご自身の爪に歯ブラシを当ててみると、力加減がより分かりやすいかと思います。また、歯磨きのイメージとして、ゴシゴシではなく、シャカシャカとやさしい力で磨くことを意識するとよいでしょう。
・歯ブラシは正しく当てて磨く
力を入れすぎて歯ブラシの毛先が開いている状態では、プラークをきちんと落とすことができません。歯ブラシの毛先は歯と歯ぐきの境目にあたるようにし、歯1~2本分ずつ磨くように歯ブラシを小刻みに動かすようにしましょう。
・ながら磨きをしない
何かをしながら歯磨きをするとつい気を取られてしまい。無意識のうちに力が入りすぎてしまうことがあります。そのほかにも、どこを磨いているのか分からなくなってしまったり、歯ブラシの毛先が適切な場所にあたっていないことがあると、せっかく時間をかけて歯磨きをしても効果が半減してしまいます。鏡を見て正しく磨けていることを確認しながら、磨くようにしましょう。
今回は、ブラッシング圧についてお話ししました。
歯磨きは毎日行うものですので、正しく行う習慣を身につけ、むし歯や歯周病を予防していきたいですね。適切な歯磨き方法は、患者様一人ひとりのお口の中の状況によっても変わってきます。
ご自身にあった適切な歯磨き方法を詳しく知りたい方は、お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。