睡眠歯科とは
睡眠歯科とは、歯科の中でも、睡眠に関する問題を専門に扱う分野です。睡眠歯科では、いびきや無呼吸の問題を解決するための特別なマウスピースを作っています。また、子供の成長期には、舌の癖や口呼吸を治すことで、将来の睡眠のトラブルや歯やかみ合わせの問題を減らすことを目指しています。
こんな症状はありませんか?
●いびき
●呼吸が数秒間止まる
●いくら寝ても日中眠い
●歯ぎしり
●眠りが浅く、何度も起きる
●息切れ
よく眠れない原因
いびき
いびきをかいているは実はよく眠れていません。これは逆のことが多いです。いびきをかくのは、のど(気道)が狭くなっているためです。狭くなった気道を通る空気が振動して、いびきの音が発生します。飲酒や疲労など一時的ないびきは問題ありませんが、慢性的にいびきをかく場合は病気の兆候かもしれません。
そして、のどが狭くなると、酸素を十分に取り込めません。睡眠中にも呼吸が困難に感じられ、無意識に多くの空気を取り込もうとして、大きないびきが生じることがあります。このようないびきは「睡眠時無呼吸症候群」という疾患の主要な症状であり、この病気は睡眠中に呼吸を試みるにもかかわらず、気道が一部または完全に閉塞することを繰り返し、健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気です。医学的には、10秒以上息が止まる状態を無呼吸といい、平均して1時間に5回以上、睡眠中に無呼吸状態が繰り返されます。
歯ぎしり
歯ぎしりは、眠っている間や無意識の状態で、歯同士を強くこすり合わせる行為です。主な原因はストレスですが、歯の噛み合わせの状態によっても誘発されることがあります。
歯ぎしりは、頭痛や肩こりなどの症状を引き起こす可能性があり、さらには腕のしびれ、腰痛、疲労感をもたらすこともあります。さらに、睡眠時無呼吸症候群とも関連が指摘され、心筋梗塞のリスクを増加させる要因の一つとされています。
治療方法
いびき・睡眠時無呼吸症用
マウスピース
下顎が前に出るように設計されたマウスピースです。下顎を前に出して気道を広げることで、いびきや無呼吸を改善し、睡眠中の呼吸を正常にします。効果は即効性があり、80%の患者さんにその有効性が認められています。
治療の流れ
口腔内、歯の検査
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レントゲン撮影
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治療計画
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マウスピース装着
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治療効果測定
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定期的に診察
睡眠歯科Q&A
- 保険は使えますか?
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医科の診断書があれば、保険が使える場合があります。
- マウスピースは副作用がありますか?
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一時的な副作用として、過度な唾液分泌、顎関節、歯、筋肉に不快感や痛みが生じることがあります。長期的な副作用として、口内乾燥、咬み合わせや歯並びの変化、顎関節症が考えられます。必ずしも全ての場合で副作用が現れるわけではありません。当院では装置の装着後、定期的に副作用の有無を確認し、必要に応じて装置の調整や対処法(ストレッチ運動など)を指導しています。
- メンテナンスは必要ですか?
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患者様が副作用を自覚していない場合や、治療効果に変化が生じる可能性があるためです。通常、1年に1回または6ヶ月ごとのメンテナンスが勧められます。メンテナンスを受けることによって、治療効果が継続しているかどうかを確認することができます。
- 歯ぎしりの原因は何ですか?
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歯ぎしりの主な原因は、ストレス、不正咬合、睡眠障害、アルコールやカフェイン摂取、咀嚼習慣などがあります。歯ぎしりの症状には歯の摩耗や痛みが含まれ、治療にはマウスガードやストレス管理が使われます。
- 歯ぎしりが続くとどうなりますか?
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歯ぎしりが続くと、歯の損傷や顎の痛み、頭痛、睡眠障害などが起こる可能性があります。適切な治療を受けることが大切です。