歯の基礎知識– tax –
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歯科治療における局所麻酔
今回は、歯科治療における局所麻酔についてお話しします。 歯科治療を受ける際に、痛みに対して不安を感じる方はたくさんいらっしゃるかと思います。治療での痛みを軽減するために欠かせないものが、局所麻酔です。 局所麻酔とは 治療を行う箇所に麻酔薬を作用させ、一時的に感覚を消失させることで痛みを軽減する方法を「局所麻酔」といいます。歯科治療で一般的に行われる方法です。局所麻酔は、「表面麻酔」「湿潤麻酔」「伝達麻酔」の3種類に分類されます。 ・表面麻酔 麻酔薬を歯ぐきの表面に塗って数分おくことで、その部分の感覚を麻痺させる方法です。歯そのものに麻酔を効かせるのではなく、湿潤麻酔や伝達麻酔の処置を行う際の注射針の痛みを軽減することを目... -
唾液の働きや唾液を増やす方法を知ろう
今回は、唾液の働きや増やすための方法についてお話しします。 唾液は口の中を湿らせるだけではなく、お口や全身の健康に関わる様々な働きをもっています。そして、唾液の量を減らさないことが、病気のリスクから体を守るために大切です。 唾液のしくみ 唾液は、お口の中の唾液腺から分泌されています。成人の1日あたりの唾液分泌量は1~1.5リットルです。唾液の分泌量は1日の中でも変動があり、特に就寝中は日中よりも分泌量が低下する傾向にあります。また、加齢やストレス、薬の副作用などの要因で分泌量が低下することもあります。加齢が原因で唾液分泌量が低下した場合、70代ではピーク時の3割ほどしか分泌されないとも言われています。 唾液がもつ働き 唾液は様々... -
今日からできる歯ぐきのセルフチェック
今回は、歯周病のセルフチェックについてお話しします。 歯周病は、「世界で最も一般に蔓延している感染症」とギネス認定されているほどに罹患者の多いお口の病気であり、日本においても歯を失う原因で最も多いのが歯周病です。 歯周病は「静かなる〇〇〇」 歯周病は、歯周病原菌により歯ぐきが腫れる、出血する、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けなどの症状が起こる炎症性疾患です。45歳以上の過半数が歯周病に罹患しているという調査報告もあるほどに私たちの身近にある病気ですが、なぜここまで罹患者数が多いかには理由があります。歯周病は「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」といわれるほどに初期段階の自覚症状がなく、気づいたときには症状が進んでいるからです。 &nbs... -
インプラント治療の流れ
今回は、インプラント治療の流れについてお話しします。 むし歯や歯周病、外傷など様々な理由により歯を失うことがありますが、そのような場合にはそれを補う治療が必要です。歯を失った場所の顎の骨にインプラント体とよばれるチタン製の人工歯根を埋め込み、その上からセラミック製の人工歯を被せる治療方法をインプラントといいます。 インプラント治療の流れ インプラント治療は、次のような7つの段階で行われます。 ・カウンセリング まずは患者様のお口のお悩みやご要望をしっかりお伺いした上で、インプラント治療をすることの目的やメリット、起こり得るリスクなどをご説明します。この段階で十分にコミュニケーションをとり、治療への不安を解消しましょう。ご... -
むし歯を予防するためのおやつの食べ方
今回は、むし歯を予防するためのおやつの食べ方についてお話しします。 おやつは栄養や水分を補うだけでなく、食べる楽しさや食への関心を育てるなど様々な役割があります。その一方で、食べるおやつの内容によってはむし歯のリスクを高めてしまうおそれもあるため、注意が必要です。おやつを上手に食べてむし歯を予防し健康な体をつくるには、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。 回数と時間を決め、だらだらと食べない 歯の表面のエナメル質は酸に弱い性質をもっているため、食べ物を食べるとお口の中は酸性に傾きエナメル質のカルシウムやリンが溶け出しやすい状態になります。通常であれば、お口の中が中性に戻ろうとする唾液の緩衝作用が働きますが、一日に何... -
歯を失ってしまったら…そのままにしても大丈夫?
今回は、歯を失った場合に歯を補う治療をしたほうがよい理由と治療方法についてお話しします。 むし歯や歯周病、外傷など、何等かの理由で歯を失ってしまった場合に、1本くらい歯がなくても生活に支障がないから…とそのままにしてしまっていることはありませんか?たった1本、されど1本。歯を失った箇所を治療せず放置してしまうと、様々な影響が出てしまうことがあります。 歯の喪失が及ぼす影響とは 失った歯が1本であっても、その1本が見た目や噛み合わせに様々な影響を及ぼすことがあります。 ・歯の機能が失われる 歯を失った箇所をそのままにしておくと、その空いたスペースを埋めようと、残った歯が少しずつ動き出します。両隣の歯が傾斜してきたり、上下で噛み合... -
より効果的に歯を白くする、デュアルホワイトニングとは
今回は、デュアルホワイトニングについてご紹介します。 マスクを外す機会が増えてきたとともに、口元の印象が気になる方も多くいらっしゃるかと思います。ホワイトニングで歯を白くすることで、より自信をもって笑うことができたり、清潔感や明るい印象を相手に与えることができます。 ホワイトニング治療とは 歯を白くする方法として、ホワイトニング治療があります。これは、定期検診などで行うクリーニングとは別のものです。クリーニングでは歯の表面についている着色を落とすことはできても、歯の色を変えることはできません。ホワイトニング治療は大きく分けて3つあり、歯科医院で全ての処置を行うオフィスホワイトニング、ご自身でマウスピースに薬剤を塗布して行うホー... -
歯周病になりやすい人
時間をかけてブラッシングをしているのに歯周病になりやすいという方もいれば、特に意識してケアをしているわけではないのに歯周病になりにくいという方もいます。歯周病になりやすい人の特徴や、生活習慣を理解して対処すれば、歯周病予防の可能性が高まりますのでお話ししていきます。 1.効果的なブラッシングが出来ていない 歯磨きはただすればいいわけではなく、しっかりとプラークを落とせて初めて意味があります。効果的なブラッシングが出来ていない、または歯磨きをあまりしない場合は歯に歯垢が付き、口の中が細菌でいっぱいの状態になります。歯磨きも磨き方がポイントで歯垢を落とせるような磨き方をしないと意味がありません。歯垢が多く残っているとお口の中の細菌... -
正しい歯磨きの方法
皆さんは歯の正しいブラッシング方法をご存知ですか? 歯磨きの最大の目的はプラーク(歯垢)を落とすことです。 プラークは生きた細菌の塊で、虫歯・歯周病などの原因になりますが、歯と同じような乳白色をしているため、注意して磨かないと磨き残してしまいます。 歯磨きによって、このプラークを取り除き虫歯や歯周病などにならないようにすることが大切です。 特に睡眠中は唾液が出にくくなり細菌が繁殖しやすい環境になってしまうので、寝る前の歯磨きはとても重要になります。 自分に合った歯磨き方法は? 毎日、歯を磨いているのに、なぜか虫歯になってしまう…このように思われている方は多いのではないでしょうか? 例えば歯医者さんに行った際、歯磨き後の汚れを赤く染... -
歯ブラシの保管方法について
皆さんは歯を磨いた後の歯ブラシをどうやってお手入れして保管していますか? お口の清潔を守る歯ブラシは、保管の方法を間違えると細菌が繁殖して非常に不潔な状態になります! お口の中には何百種類もの細菌がいるので、歯磨きの後に歯ブラシを丁寧に洗ったとしても、その細菌を全部なくすのは不可能です。 毎日歯を磨いて口の中の歯垢や雑菌を洗い落としてるのに、その時に使う歯ブラシが汚いままだと、どんなに丁寧に歯を磨いても問題があります。 大切なことは歯ブラシについた細菌が増殖しないようにすることです! ついやってしまいがちですが、こんな歯ブラシの保管方法はNGです。 ・毛先を下にしてコップに入れる 歯ブラシの毛先が乾かずに雑菌が繁殖しやすく...