喫煙と歯周病の関係は、詳しく調べられています。
いまさらという感じもするかもしれませんが、喫煙者はタバコを吸わない人と比較して、歯周病になりやすく、さらに治りにくいです。
その危険率は、1日に吸うタバコの本数によっても変わってきます。
1日9本以下で、約3倍。
1日31本以上のヘビースモーカーは6倍弱の歯周病危険率になると言われています。
もう一つ、意外に思われるかもしれませんが、喫煙により歯ぐきからの出血は減る傾向にあります。
これは歯周病が治っているわけではなく、タバコに含まれるニコチンの作用で歯ぐきの毛細血管が収縮して血流が悪くなること
血のめぐりが悪くなって歯ぐきの組織が線維化(固くなる)してしまうこと
に起因します。
つまり、歯周病が進行していてもタバコの影響でわかりにくくなっていることがあります。
しかも歯ぐきが固いと、治療しても治りにくい(反応がにぶい)ということになります。
禁煙により、歯周病のリスクは下がるという報告があります。
もちろんそれまでの喫煙量や喫煙歴が問題になりますが、タバコを吸わない人と同等のリスクに下がるまでには10年以上の禁煙が必要と言われてます。
一朝一夕ではタバコの影響は抜けないですが、それでも禁煙は確実に様々な医学的リスクを下げます。
全身の健康にも目を向けて、長い目で健康になっていく過程を楽しめるようにお手伝いできればと思います。