今回は、親知らずに起こるトラブルの一つでもある「智歯周囲炎」についてご紹介します。
親知らずとは前から8番目に生える奥歯で、またの名を第三大臼歯または智歯といいます。永久歯の中で一番遅く生えてくる歯で、個人差はありますが概ね20歳前後で生えてくる傾向にあります。生えてきた親知らずを健康に保つためにも、智歯周囲炎について知っておきましょう。
智歯周囲炎とは
親知らずは一番奥の歯であることからも生え方が様々です。まっすぐに生える親知らずもあれば、少し斜めに生えてきたり、完全に横向きになって歯ぐきの下に埋まっていることもあります。生えてくる方向によっては親知らずと歯ぐきの間にポケット(溝)がつくられ、その溝に汚れが溜まり細菌が繁殖すると、炎症を起こしてしまいます。このような症状を智歯周囲炎といいます。
智歯周囲炎によくある症状
よくみられる症状は、親知らず周囲の歯ぐきの発赤や腫れです。炎症が進行すると痛みや圧痛を生じ、さらに悪化した場合には排膿や開口障害、発熱が起こることもあります。
智歯周囲炎の治療
症状が軽度であれば、親知らず周囲の洗浄や抗菌薬の投与で回復することもあります。ただし、一度症状が改善したからもう智歯周囲炎になることがない、とは限りません。再び親知らず周囲に汚れが溜まれば、同じように炎症が起こる可能性が高くなります。智歯周囲炎を繰り返すような場合は抜歯を検討すべきケースもある、ということを知っておきましょう。
智歯周囲炎を予防するには
親知らず周囲は歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりがちです。普通の歯ブラシで磨くだけでなく、ワンタフトブラシのように奥の細かい部分にまで届きやすい歯ブラシを使うことも一つの方法です。また、身体の疲労やストレスによって免疫力が低下すると智歯周囲炎になりやすい傾向にあるといわれています。十分な睡眠時間の確保やバランスのとれた食生活を心がけましょう。
まとめ
今回は、智歯周囲炎の症状や予防方法についてご紹介しました。親知らずのトラブルが気になる場合は、大事に至る前に早めに歯科医院で相談し、しかるべき処置を受けるようにしましょう。
当院では、患者様お一人おひとりのお口の中の状態に合わせて最適な治療方法をご提案いたします。
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