予防歯科– tax –
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小児歯科について①
数回にわけて、小児歯科について書かせて頂きます。 小児歯科というと、その名の通り子供に向けた歯科治療なのですが、その内容は予防的な処置も多くあります。 親である皆さまには、大人になるまえの子供時代の歯のケアというのが大変重要だということをご理解いただきたいと思います。 まず、虫歯になってしまったら、すぐに治療してあげていただきたいので、歯磨きをみていただく際などに黒くなっている部分がないかをチェックしてあげることから始められるとよいかと思います。 小児歯科として処置してあげられる内容には「シーラント」というものがあります。これは虫歯になりやすい、奥歯の溝になっている部分に汚れがたまりにくくするためのフタを... -
歯とボケの関係
昔から歯が残っているとボケにくい等と言われることがありますが、本当なのか。 絶対的な関係性(歯が一定数のこっていれば、絶対に認知症にならないか)は言いにくいといえますが、比較的関係があるとは言えるのではないでしょうか。 歯科医師や歯科衛生士という長年携わっている者であれば、関係ありそう、と答える方が多いかもしれません。 なぜかというと「噛むことは脳への刺激を与える」とかスポーツ選手のように「ガムなどを噛むことでリラックス効果がある」と言われることも一因かもしれません。 また、噛むことはインプラントや入れ歯で補強してあげることも可能だという研究結果もあるようです。 噛むということだけでいうと、インプラントが一... -
定期的なメンテナンスを受けて頂きたい方は!?
どんな医院でも来院される方は治療を必要とする方が多いのが実態です。 それは予防的な処置や検査を受けるよりも、虫歯を治さなければならない方なのです。 しかしながら、実は定期的に通院して頂きたいと思うのは、糖尿病や心臓の疾患をお持ちの方なのです。 理由はこれらの病気を治療・経過をみる中では、歯周病を進行させないことが大変重要だと言われているからです。 歯周病とは歯ぐきだけの病気と思われがちですが、全身に関係があると様々な研究結果からデータが出されています。 簡単に解説をしますと、歯ぐきが腫れたり等のトラブルをかかえると、必ずといってよいほど血がでますね。血がでるということは、出血した部分からお口の中の汚れや細菌が血管... -
人生100年時代
最近、人生100年時代というフレーズを聞きますね。 確かに、20年前は100歳まで生きたことをメディアも大きく取り上げていました。金さん・銀さんが一番有名な長寿な大先輩だったと思います。 しかし、現在では、この日本に100歳を超えて元気にしている高齢者が100名単位でいらっしゃるようです。 あきらかに寿命の延びている現在は、大げさでなく人生100年時代に突入しています。 雑誌の記事でありました、高齢者にアンケートをとった「後悔していること(やればよかったと感じていること)」の結果が大変興味深いものでした。 それは【歯科医院で定期健診を真面目に受ければよかった】というものです。 既に多くの歯が抜けてしまってから、若い時には何でもな... -
SRPってなに?
岡崎市の皆さんは、SRPっていう言葉を聞いたことありますか? SRPとは「スケーリング・ルート・プレーニング」という歯周病治療の略です。 これは、歯科衛生士や歯科医師ができる処置なので、しっかりと資格と知識に基づいて行うものです。ほとんどの医院で歯科衛生士にて行うことが多く、当院でも同様です。ハンドスケーラーや超音波スケーラーという専用の器具を使用し、歯と歯ぐきの間の普段見えないところのプラークを取り除いていきます。 ご自身で日々歯磨きをして頂く際には、電動歯ブラシを使っても歯と歯ぐきの見えないところは浅くしか磨けていません。その点、このSRPというのは、ご自身では取り除き切れない深い部分をケアできます。 歯周病が進行しひどくな... -
歯科衛生士のお仕事
皆さんは、歯科衛生士のお仕事をご存知でしょうか??? クリーニングをしてくれる、先生のアシスタントにつく、歯ブラシを教えてくれる等と様々なイメージをもっているかもしれません。 ここでは少し詳しくお教えできればと思います。 まず、その資格ですが、国家資格であることはご存知でしょうか! 厚生労働省の指定養成所(学校)で専門的な勉強をかさね、年に1回ある試験に見事合格をしないと持てない資格なのです!! その業務として認められているのは大きく3つで「歯科予防処置」「歯科診療の補助」「歯科保健指導」とわけられます。 まず「歯科予防処置」ですが、これはお口の中の歯石取りや薬物を塗ることです。スケーリングと呼ばれる... -
フッ素を歯に塗るとどんな効果があるのか?
フッ素を歯に塗るとどんな効果があるのか? 歯磨き粉のコマーシャルでも「フッ素」という言葉を耳にすると思いますが、あまり身近ではありませんよね。 でも歯にはよい作用を及ぼしてくれるので、使って頂きたいと思います。 まず「フッ素」という言葉ですが、これはフッ化物やフッ素化合物の総称として表現されることが多いです。 そして、その働きは、歯垢の細菌を抑制したり、酸で溶けた歯の表面のエナメル質を修復したり、歯自体を強化してくれる等さまざまです。 このように歯にとって良い効果があるので、歯科における予防に関係のあるシーンでよく耳にするのです。 フッ素を塗布することは子供の歯に対し施すものと思っている方もいるのですが、上... -
歯みがきの回数
歯磨きは1日何回目安に実施すべきですか? こういった質問もたまに頂きますね。 歯みがきの回数や頻度は人によって違いがあるので、様々なお話を聞くと思います。やはり推奨できるのは「毎食後」であると思います。 しかし、歯みがきのご質問の背景に『どれだけ行えば虫歯にならないですか?』という意味を含んでいるとすると、注意が必要です。 それは、いくら歯みがきを徹底していても、磨き残しがあっては期待する虫歯予防という効果が得られないのです。また、間食があまりに多くて食事と食事の間の時間が少なすぎることでお口の中が酸性になっている時間が長すぎると原因菌の活動を助けてしまいます。 虫歯や歯周病の予防意識を持って頂けることは、... -
1450ppmFフッ化物配合歯みがき剤の使い方
予防のためには道具の選定も大事ですが、使い方も大事です。 制限が1000ppmFから1500ppmFに引き上げられた高濃度のフッ化物配合歯みがき剤の効果的な使用法をご紹介します。 ちなみになぜ1500ppmFが上限なのに表記が1450ppmFなのかについてですが、これは工場で生産出荷されますから誤差が生じた場合、万が一にも上限値を超えないよう配慮されているからです。 ①毎日使用してください。 高濃度とはいえ、歯科医院で使用するフッ化物塗布剤よりもかなり薄い濃度です。毎日使うことで効果をあげましょう。 ②すすぎは1回。水も少なめがいいです。 使用した歯みがき剤に含まれるフッ化物イオンを歯に留めるために、うがいをし過ぎないようにしましょう。少なめの水で、軽くするにと... -
フッ化物の濃度 ppmって?
みなさんが普段使用している歯みがき剤に「ppmF」という表記があります。 このppmFというのはフッ素の比率を表す数値ですが、具体的にどんな意味かご存知ですか? まずppmというのはparts per millionの頭文字をとったものです。 これは百万分率の意味で、1ppmとは100万分の1を表します。 例えば身近な割合表記で「パーセント」がありますが、これは百分率で全部を100とした時にどれだけの割合を占めているかを表した数値です。 ご存知の通り1%は100分の1です。 つまり1%=10,000ppm ということになります。 蛇足ですがパーセントはparts per cent(ppc)とも表記します。