今回はお子さまの歯列矯正治療についてご紹介します。
7月に入り夏休みも目前となったいま、時間ができる夏休みに矯正治療を始めてみようかとご検討なさっている保護者の方も多いのではないでしょうか。子どものうちに矯正治療をすることでしか得られないメリットもある一方、治療を始める前に知っておきたい注意点も存在します。
子どもの歯並びが悪くなるのはなぜ?
出っ歯や受け口、開咬(奥歯を噛み合わせたときに前歯に隙間ができる)など、お子さまの歯並びや噛み合わせで気になるところはありませんか?近年は食生活の変化や機能発達の条件変化など、遺伝ではない原因でお子さまの歯並びや噛み合わせが悪くなる事例が多くみられます。これは、口が常にぽかんと開いている状態の「口呼吸」や舌の癖など、お子さまの歯並びや噛み合わせに影響を与える可能性が高い習慣をもつお子さまが増えていることが原因であると考えられています。
子どものうちに矯正治療をするメリット
成長期にある子どものうちに矯正治療を受けておくことには、以下のようなメリットがあります。
・歯を抜かずに矯正治療を終えられる可能性がある
矯正治療をいうと、治療のために歯を抜かなければならないというイメージが強いかもしれません。たしかに大人の方の矯正治療では適宜抜歯をしてから治療を進めていくケースもありますが、お子さまの場合はそうとは限りません。子どもは身体が成長段階にあるため、顎の骨の成長をコントロールして永久歯が綺麗に並びきるだけのスペースをつくりながら矯正治療ができるため、歯を抜かずに矯正治療を終えられる可能性が高くなります。
・後戻りが少ない
矯正治療を終えた後に注意しなければならないのが、後戻りです。歯は矯正治療前に自分がいた場所を覚えていてその場所に戻ろうとする習性があるため、後戻りが起こってしまいます。乳歯から永久歯への生え変わりの時期に矯正治療をしておけば、最初から永久歯が本来あるべき正しい位置に生えることができるので後戻りもしにくくなります。
・装置による負担が比較的少ない
子どもの矯正治療では、いきなりワイヤー矯正のような装置を歯の表面につけることはありません。まずはマウスピースのように取り外しができる装置をメインに治療を進めていきます。痛みも比較的少なく、取り外して食事や歯磨きができるので、装置による負担も少なく済みます。
矯正治療を検討する際の注意点
子どものうちに矯正治療を受けるメリットは多数ありますが、注意点も知っておきましょう。
・治療期間が比較的長い
子どもの矯正治療では歯の生え変わりや成長のスピードによって治療期間に個人差があります。
・お子さまの協力が必要
装置が取り外せるぶん、決められた時間は装置をつけていなければなりません。お子さまが治療の必要性を理解し、治療に協力していただく必要があります。
・痛みの感じ方には個人差がある
個人差はありますが、歯が動くときには多少の痛みを感じやすい傾向にあります。
まとめ
今回は、子どもの矯正治療を検討する際に知っておきたいメリットや注意点ついてご紹介しました。お子さまのお口の中で気になることがございましたら、かけまちコミュニティー歯科にご相談ください。