むし歯や歯周病を予防するために、毎日ご自宅でも丁寧に歯磨きをしている方は多いかと思います。とはいえ、一生懸命磨いているつもりでも磨き残しが出てしまう場所があるのも事実です。今回は磨き残しやすい場所と、その対策についてご紹介します。
磨き残しやすい場所はどこ?
毎日しっかり磨いているつもりでも、磨き残してしまう場所は意外に存在します。
・奥歯の溝
歯ブラシの毛先が届きにくい奥歯の溝は、磨き残しが多く出やすい場所でもあります。ヘッドの小さい歯ブラシを使っているつもりでも、奥歯まではあまり歯ブラシが届いていないということも少なくありません。特に、親知らずは一番奥の歯なのでしっかり意識して磨かないと智歯周囲炎を生じる原因になることもあるため注意が必要です。
・歯列がカーブしている、もしくは凹凸がある場所
小臼歯など歯列がカーブしている場所は、まっすぐに歯ブラシをあてて横方向に動かしても毛先がうまく当たりません。叢生のように歯列に凹凸がある場合も同様です。このような場所を磨くときには歯ブラシを縦や斜めに当てるなどの工夫が必要です。
・前歯の裏側
前歯の裏側も同様に、歯ブラシを横向きに当てても毛先が歯面に当たりません。特に下の前歯の裏側には唾液腺の開口部があり磨き残しが歯石になりやすいため、歯石になる前に確実にプラークを除去することが大切です。
・利き手側の歯の裏側
利き手側の歯の裏側を磨くには、手首を返して歯ブラシを当てる必要があります。ただなんとなく磨いていると、歯ブラシの毛先がしっかり届いていないということも少なくありません。
・高低差がある歯列
乳歯から永久歯へ生え変わる時期や生え始めの親知らずなど、歯列に高低差がある場所も歯ブラシの毛先が十分に届かず、磨き残しやすい場所となります。
なるべく磨き残さないようにするには?
磨き残しはむし歯や歯周病の原因となるため、なるべく磨き残しがないよう確実にプラークを除去することが大切です。歯ブラシだけで磨いていてもお口の中のプラークは60%ほどしか除去できないというデータもあることから、補助清掃用具を活用することが大切になってきます。補助清掃用具と聞くとデンタルフロスや歯間ブラシをイメージなさる方が多いかもしれませんが、上記でご紹介したような磨き残しが多い場所を磨くには毛束が一つになっていてコンパクトな「ワンタフトブラシ」がおすすめです。
ワンタフトブラシの使い方
ワンタフトブラシの使い方は非常にシンプルです。毛束が鉛筆のようにカットされているため、磨きたい場所に毛先をピタッと当てます。ブラシをくるくると動かすか、小刻みに動かすだけでよいので、テクニック要らずで効率よくプラークを除去できます。
まとめ
今回は、磨き残しやすい場所と、その対策についてお話ししました。ワンタフトブラシの使い方にご不安がある方は、歯科衛生士が丁寧にアドバイスをいたします。
お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。