まだまだ残暑が厳しい中ですが、今回は歯科医師会のセミナーに参加してまいりました。
先の4月から「口腔機能低下症」と言う項目が保険診療の中に加わりました。
日本は超高齢社会を迎え、昔は要介護の原因は生活習慣病が多かったのですが、今は生活習慣病が3割で、5割が老年症候群(主に認知症や高齢による衰弱)と言う割合になっています。
「オーラルフレイル」
と言う言葉をご存知でしょうか?
フレイルというのは加齢に伴って全身の生理的な機能が低下し、普通に生活するのが困難になりやすい状態のことです。
オーラルフレイルというのは、口の機能(咀嚼や摂食・嚥下)のフレイルです。
この状態になると、口腔機能が低下しやすくなり、すると栄養障害が起こりやすくなります。
栄養障害には、コンビニなどで手軽に手に入る食料の頻用による、いわゆる低タンパク高カロリーの過栄養状態も含まれます。
生活習慣病を始め、動脈硬化、低栄養状態からのフレイル、感染などは高齢の方は要介護状態になる引き金となりかねません。
普段から肉、魚、野菜などしっかりとしたものを食べ、全身の機能を整えておくことが健康寿命をのばし永く元気でいるためには重要です。
そのための「歯科」の位置付けが昨今、医科でも非常に重要視されております。
お肉や野菜をしっかり食べるためには、ちゃんと噛めるお口の状態が必須ですから当然といえば当然ですね。
日頃からの口腔ケアを意識し、全身の健康を守るためのお手伝いをすることも我々の重要な役割ですので、しばらく歯科へかかっていない、という方はまずは歯科検診をお勧めいたします。