「奥歯が抜けたら食事がしにくく、ダイエットになる!?」と、たまに聞かれることがありますが、どこまで真に受けてお答えしてよいものか、少々迷ってしまいます。笑
こう思われるご本人は、本当に感じているのかもしれませんが、全くもって勘違いです!!
確かに食事がしにくいということは、食べ過ぎや間食を減らすかもしれませんが、その分咀嚼(噛むこと)をしなくなってしまう傾向があります。
ヒトは噛みにくくても頑張って噛むようなことはせず、噛めないなら噛まないとなってしまうのが常です。
そうなると、たいして咀嚼(噛む)をしなくても食べられるファストフードのようなものを好むようになり、余計にダイエットには遠ざかってしまいます。
歯の悪い高齢者もちょうど同じような現象が起きることが多く、咀嚼(噛む)をせずに飲み込もうとすることで誤嚥性の肺炎になってしまったり、消化不良で消化器に負担をかけてしまったりということで体力を低下させてしまうといった現象です。
「よく噛める」というと、とっても感覚的で定性的な評価に聞こえるかもしれません。
しかし、この【噛める】ということにも、しっかりとした評価項目があります。
例えば、「どれだけ歯ごたえのある食べ物を食べられますか?」といった観点で、
ビスケットやちくわやいか刺身やソーセージといったものが咀嚼できれば4点、プリンやとうふやおかゆしか咀嚼できなければ2点といったカタチです。
ヒトによって感覚が違うものも、特定の食品を基準に採点するという方法が取られています。
最低でも、4点の食品に噛みにくさを感じているようでしたら、噛めるか否かという観点で食事を選んでいる可能性が高く、糖質変重食をとっているかもしれません。
ご自身のお口の健康は、全身の健康にも深くかかわってまいりますので、たまにご自身の噛むチカラについて考えてみましょう。