愛知県岡崎市元欠町1丁目12-1

かけまちコミュニティー歯科

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2023.05.18

インプラントのメリットと、気をつけたいこと

今回は、インプラントのメリットと、気をつけたいことについてお話しします。

前回のブログでは、歯を失うことによって起こることや、歯を補う治療の種類などについてご紹介しました。インプラントは近年広まっている治療方法ですが、具体的にどのようなメリットがあり、何に気をつけるべきかを知っておくと安心です。

 

インプラントとは

むし歯や歯周病、外傷など様々な理由により歯を失うことがありますが、そのような場合にはそれを補う治療が必要です。インプラントは、歯を失った場所の顎の骨にインプラント体とよばれるチタン製の人工歯根を埋め込み、その上からセラミック製の人工歯を被せる治療です。インプラントには次に挙げるような様々なメリットがあります。

 

インプラントのメリット

  • もとの自分の歯に近い見た目に仕上がる

上から被せる人工歯はセラミックなどの白い素材で作られます。そのため、もとの自分の歯に近い色調や透明感を再現することが可能です。隣あう歯とも、差が出ないように色を合わせながら作製します。

 

  • もとの自分の歯と同じようにしっかり噛める

インプラントは人工歯根を直接顎の骨に埋め込みます。そのため、しっかりと固定され、咬合力の高さにも優れています。もとの自分の歯と同じようにしっかり噛めるので、食事もこれまで通りに楽しんでいただけます。

 

  • 周りの健康な歯に負担をかけない

入れ歯やブリッジでは、周りの健康な歯を削ることや、バネをひっかけることで負担がかかり、その歯の寿命を縮めてしまう可能性もあります。インプラントであれば、補う歯が独立しているため、周りの歯に負担をかけることもありません。

 

  • 取り外しの手間がない

インプラントは人工歯根も人工歯も、どちらもしっかり固定されています。したがって、入れ歯のように取り外して清掃する手間はかかりません。

 

インプラントで気をつけたいこと

インプラントには様々なメリットがある一方、気をつけたほうがいいことや事前に知っておくとよいこともあります。

 

  • 外科手術が必要

多くのインプラント治療では、2回の手術が必要となる2回法がとられます。1回目の手術で人工歯根を顎の骨に埋め込み、2回目の手術では人工歯根と人工歯を繋ぐ連結部品をとりつけます。どちらも日帰りで、局所麻酔もしくは静脈内鎮静法下で行う手術になりますが、体力面ではややご負担がかかります。

 

  • 治療期間が長くなる

1回目の手術のあと、人工歯根が顎の骨に完全に結合するまでの期間が必要です。個人差がありますが3~6ヶ月ほどかかることが一般的で、しっかりと結合していることを確認できてから2回目の手術に進みます。したがって、トータルでかかる治療期間は長くなります。

 

  • 追加の処置が必要になることもある

歯周病が進行して顎の骨が不足していると、顎の骨を再生させるような処置や骨を補う処置が必要になります。その場合、当初の予定よりも更に治療期間が長くなったり、追加で費用が生じることもあります。

 

  • 自費診療になるので費用面での負担がかかる

インプラント治療は保険適用ができません。そのため、1本40万円ほどの治療費がかかります。医療費控除の対象にはなるので、そのような制度も上手に活用していきましょう。

 

  • メンテナンスをしないと抜け落ちる可能性がある

一般的にインプラントの寿命は10年~15年といわれています。ただし、これはきちんとメンテナンスを行った場合の数字で、メンテナンスが十分にできていない場合にはもっと早くにインプラントが歯周病になったり、状況によっては抜け落ちてしまう可能性もあります。インプラントを可能な限り長持ちさせるためには、毎日の丁寧なセルフケアと、定期的な歯科医院でのメンテナンスが欠かせません。

 

まとめ

今回は、インプラントのメリットと、気をつけたいことについてお話ししました。インプラントはメリットが多い治療方法ですが、その一方で事前に知っておいた方がよいことや気をつけるべきこともあります。

 

当院では、患者様お一人おひとりのお口の中の状態に合わせて最適な治療方法をご提案いたします。

歯を失ったあとの治療にご不安がある方も、お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。

2023.05.11

むし歯を予防するフッ素の働きと、効果的な使い方

今回は、むし歯を予防するフッ素の働きと、効果的な使い方についてお話しします。

フッ素は自然界の食品や海水中に存在する元素で、むし歯を予防する働きをもつとしてWHOも使用を推奨しています。

フッ素の働きとは

再石灰化を促進する

むし歯原因菌が産出した酸により、エナメル質のカルシウムやリンが溶け出すことを「脱灰」といいますが、唾液の働きにより溶け出したカルシウムやリンが歯に戻ることが「再石灰化」です。フッ素は、この再石灰化を助ける働きをします。特に、初期むし歯に対してはこの再石灰化が非常に大切になります。溶け出しかけているエナメル質の表層を修復できれば、それ以上のむし歯の進行をとどめることができます。

・歯の質を強くする

そもそも歯の質が強ければ、むし歯原因菌が酸を産出してもすぐにエナメル質が溶けだすことはありません。エナメル質はカルシウムとリン、水酸基から構成されるハイドロキシアパタイトでできていますが、この結晶は酸に弱い構造をしています。ハイドロキシアパタイトの水酸基とフッ素イオンが入れ替わることで、酸に強いフルオロアパタイトに変化し、安定した結晶構造になるため酸に溶けにくくなるのです。

・むし歯原因菌の活動を抑制する

フッ素イオンは細菌の活動を抑制する働きをもつため、むし歯原因菌が産生する酸を減らすことができます。

このように、フッ素には分子レベルでむし歯を予防する効果があるのです。

フッ素を日常生活に取り入れるには

フッ素の活用方法としては、全身にフッ素を取り込む「全身応用」と、歯に直接フッ素を取り込む「局所応用」があります。全身応用の方法としては、水道水へのフッ素添加やサプリメントなどもありますが日本では普及していません。局所応用には歯科医院でのフッ素塗布や、自宅でのフッ素洗口、フッ素配合歯磨き粉の使用などが挙げられます。今回は、この中でも特に日常生活に取り入れやすいフッ素配合歯磨き粉の使用方法についてご紹介します。

フッ素入り歯磨き粉の選び方

日本国内で市販されている歯磨き粉の9割以上にはフッ素が配合されており、広く普及しているといえるでしょう。これまで歯磨き粉の配合量は1000ppm以下と決められていましたが、近年では1000〜1500ppmの「高濃度フッ素配合歯磨き粉」も販売されるようになりました。フッ素の配合量はパッケージに必ず記載されているので、ぜひチェックしてみましょう。

フッ素入り歯磨き粉の効果的な使い方

今回は大人の方に向けたフッ素入り歯磨き粉の使い方をお伝えいたします。フッ素入り歯磨き粉を効果的に使用するためには、フッ素の成分をできるだけ口の中に残すということを意識しましょう。歯を磨いたあと、何度も口をすすいでしまうと、口の中に残るフッ素が少なくなり、せっかくの効果も半減してしまいます。歯磨き後のうがいは、少な目の水で5秒程度のぶくぶくうがいにとどめ、口の中にフッ素が残るようにしましょう。歯磨き後の1~2時間は飲食を控えるようにすると、フッ素をさらにお口の中にとどめておくことができるので効果的です。就寝中は細菌がお口の中で繁殖しやすくなるため、寝る前の歯磨きでフッ素入り歯磨き粉を使っていただくこともおすすめです。

まとめ

今回は、むし歯を予防するフッ素の働きと、効果的な使い方についてお話ししました。フッ素を効果的に活用することで、むし歯を予防していきましょう。

フッ素塗布をご希望の方は、お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。

2023.04.11

より効果的に歯を白くする、デュアルホワイトニングとは

今回は、デュアルホワイトニングについてご紹介します。

マスクを外す機会が増えてきたとともに、口元の印象が気になる方も多くいらっしゃるかと思います。ホワイトニングで歯を白くすることで、より自信をもって笑うことができたり、清潔感や明るい印象を相手に与えることができます。

 

ホワイトニング治療とは

歯を白くする方法として、ホワイトニング治療があります。これは、定期検診などで行うクリーニングとは別のものです。クリーニングでは歯の表面についている着色を落とすことはできても、歯の色を変えることはできません。ホワイトニング治療は大きく分けて3つあり、歯科医院で全ての処置を行うオフィスホワイトニング、ご自身でマウスピースに薬剤を塗布して行うホームホワイトニング、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを並行するデュアルホワイトニングがあります。

 

オフィスホワイトニングとは

オフィスホワイトニングは、歯科医院で全ての処置を行います。歯科医師もしくは歯科衛生士が処置を行うため、薬剤がしみることによる痛みにもすぐに対処することができ、色ムラのない美しい仕上がりを得ることができます。薬剤は過酸化水素を使用するため即効性があり、1回の処置でも効果を得られることも大きな特徴です(効果には個人差があります)。3回から5回ほど通院していただくことで、理想の白さに近づけることができます。ただし、即効性がある分、後戻りしやすいため、こまめにメンテナンスをすることで色さを維持する必要があります。

 

ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングでは、あらかじめ歯科医院で作製したマウスピースを使用し、ご自宅でホワイトニングを行う方法です。ご自身でマウスピースに薬剤を塗布し、それを1日2時間以上装着します。ご自宅以外でも、どこでも好きな場所で行うことができるため、忙しくて定期的な通院が難しい方でも気軽にホワイトニングを始めていただくことができます。ホームホワイトニングでは、薬剤に過酸化尿素を使用します。過酸化尿素は分解されるのに時間がかかるため、オフィスホワイトニングに比べると歯が白くなるのに時間がかかります。効果が出始めるのも開始から2週間ほどとゆっくりです。しかし、その分後戻りがしにくいため、持続性に優れているといえるででしょう。

 

デュアルホワイトニングとは

デュアルホワイトニングは、上記のオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを並行する方法です。初回にオフィスホワイトニングを行ってからその後はホームホワイトニングに移行するパターンと、ホームホワイトニングで効果が不十分だった箇所をオフィスホワイトニングで補うパターンがあります。デュアルホワイトニングの最大の特徴は、双方のホワイトニング方法のいいとこどりができることです。短期間で理想の白さに近づくことができ、後戻りもしにくく、白さを長く維持することが可能です。

 

まとめ

今回は、デュアルホワイトニングについてお話ししました。

 

当院では、患者様お一人おひとりのお口の中の状態に合わせて最適なホワイトニング方法をご提案いたします。

脱マスク生活に向けてホワイトニングにご興味のある方は、お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。

 

2023.04.18

歯を失ってしまったら…そのままにしても大丈夫?

今回は、歯を失った場合に歯を補う治療をしたほうがよい理由と治療方法についてお話しします。

むし歯や歯周病、外傷など、何等かの理由で歯を失ってしまった場合に、1本くらい歯がなくても生活に支障がないから…とそのままにしてしまっていることはありませんか?たった1本、されど1本。歯を失った箇所を治療せず放置してしまうと、様々な影響が出てしまうことがあります。

 

歯の喪失が及ぼす影響とは

失った歯が1本であっても、その1本が見た目や噛み合わせに様々な影響を及ぼすことがあります。

 

・歯の機能が失われる

歯を失った箇所をそのままにしておくと、その空いたスペースを埋めようと、残った歯が少しずつ動き出します。両隣の歯が傾斜してきたり、上下で噛み合っていたはずの歯が伸びてくることにより噛み合わせが崩れていくのです。歯にも1本1本に役割があり、それぞれが機能することでお口全体の機能や健康が守られています。このバランスが崩れてしまうと、食事の際にきちんと物が噛めなくなるだけでなく、他の歯に負担がかかり歯の寿命を縮めたり、顎関節にも負担がかかり影響が及ぶことにもなりかねません。

 

・見た目の変化

歯を失った箇所によっては、見た目に大きな影響を及ぼします。人前で口を開けるのが億劫になったり、思い切り笑えないなど、コミュニケーションに自信がもてなくなる可能性もあります。また、失った歯が外側からは目立たない奥歯であっても、頬がこけて見えたり顎がたるんで老けた印象に見えてしまうなどの影響が出る方もいらっしゃいます。

 

・日常生活や全身への影響

噛み合わせのバランスが崩れることにより、発音や滑舌が変化する場合もあります。特に、「サ行」「ハ行」「ラ行」などは歯が抜けた場所から息が漏れることにより発音に支障が出ます。また、しっかりと食べ物を噛めないことで胃や腸などの消化器官への負担が大きくなったり、脳への刺激が減ることで認知機能への影響が出ることも最近の研究で明らかになっています。

 

失った歯を補う治療とは

このように、1本であっても歯を失った場合にはそれを補う治療が必要です。失った歯を補う治療は、大きく分けて3つあります。

 

・インプラント

歯を失った箇所の顎の骨に、チタン製の人工歯根を埋め込み、その上から人工歯を被せる治療方法です。もともとのご自身の歯と同じような審美性、機能性、耐久性を実現できることが最大の特徴でありメリットです。歯周病の進行などで顎の骨が不足している場合には、骨を補う治療が別途必要になることもあります。外科手術を要し、人工歯根と顎の骨を結合させるのに時間がかかるため、以下にご紹介する治療方法に比べて治療期間が長くなります。また、保険が適用されないため治療費はやや高額になります。

 

・ブリッジ

歯を失った箇所の両隣の歯を削って土台とし、繋がった人工歯を被せる治療方法です。治療期間も短く金属を使用したものであれば保険が適用されます。土台となる歯に人工歯が固定されているため、比較的しっかりと噛むことができ、入れ歯のような異物感もありません。ただし、両隣の健康な歯を削らなければならず、またこの歯に大きな負担がかかるため、歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。

 

・入れ歯

歯を失った箇所を補う着脱可能な人工歯です。失った歯が何本であっても入れ歯を選択することができます。材質などの種類によっては保険適用外になることもありますが、基本的には保険適用が可能で治療期間も短く、手術も必要ないため体力的な負担もありません。ただし、見た目や装着感に違和感が出ることが多く、噛む力はインプラントやブリッジに比べて大きく劣ります。部分入れ歯の場合は、バネをかける歯に大きな負担がかかり、その歯の寿命を縮めてします可能性があります。

 

まとめ

今回は、歯を失った場合に歯を補う治療をしたほうがよい理由と治療方法についてお話ししました。

 

当院では、患者様お一人おひとりのお口の中の状態に合わせて最適な治療方法をご提案いたします。

歯を失ったあとの治療にご不安がある方も、お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。

 

2023.03.24

歯並びをよくするだけではない、歯列矯正のさまざまな効果

今回は、歯列矯正の見た目だけではないさまざまな効果についてご紹介します。

歯列矯正は歯並びを整える以外にも効果があるのでしょうか?

 

見た目の歯並びを整えるために歯列矯正を検討している方も多いかと思いますが、歯列矯正にはさまざまな効果があります。

 

噛み合わせがよくなり、歯や顎への負担が減る

噛み合わせがよくないと、歯や顎に過度な負担がかかり、歯の寿命が縮まったり顎関節症を引き起こすことがあります。歯並びを整えることで噛み合わせが良くなると、そのような負担も軽減され、歯や顎を健康に保つことができます。

 

むし歯や歯周病になりにくくなる

叢生などの不正咬合があることにより、歯ブラシの毛先が細かいところまで届かず、十分に磨けないことがあります。磨き残しが多くなると、むし歯や歯周病のリスクも高くなります。歯列矯正によって歯並びが整うと歯も磨きやすくなるため、自然とむし歯や歯周病になりにくくなります。ご自身の歯を健康に保ち、生涯自分の歯で食事ができることでQOLも向上します。

 

咀嚼機能の向上や口呼吸の改善につながる

不正咬合や噛み合わせの悪さにより、奥歯でものを噛めない、前歯でものを噛み切れないといったこともあります。噛み合わせがよくなることで前歯でも奥歯でもしっかり噛むことができ、消化がよくなるなど全身の健康にもよい影響をもたらします。また、噛み合わせが原因の口呼吸を鼻呼吸に改善することで、むし歯や歯周病のリスクを抑える、風邪予防や口臭の軽減などのメリットも生まれます。

 

このように、歯列矯正は見た目を良くするだけでなく、機能面の向上、さらには全身やお口の健康を長く守っていくための予防歯科にも繋がり、非常に効果的な治療であるといえます。

 

また、これらの審美面、機能面の向上は、心理面にも良い影響を与えます。歯並びや噛み合わせの乱れによって精神的にストレスを感じている方も多く、そのような方々にとって歯列矯正は毎日を前向きに楽しく過ごすために必要な治療です。

 

今回は、歯列矯正のさまざまな効果についてお話させていただきました。

歯列矯正にご興味のある方は、お気軽にかけまちコミュニティー歯科までご相談ください。