フッ素の良いこと

フッ素というものは、今でこそ広く知れ渡っていると感じます。

岡崎市にお住いの皆様も、お使いの歯磨き粉(歯磨剤)に成分として配合されているのではないでしょうか。

 

市販されている歯磨き粉に配合されるようになったのは、ここ20年くらいから顕著になったようです。今では約90%以上の市販の歯磨き粉に配合されています。

 

フッ素はむし歯予防に効くと言われ、とある研究結果ではむし歯を20%から30%も減らすともいわれています。そして、使い続けることで、その効果が増長されるとも言われています。

 

(複合的な要因はもちろんあると思いますが)実際にむし歯も減っています。どのくらい減っているかというと、10から14歳の子では平均的なむし歯本数が1.0本と、30年間で約82%も減少しています。15から19歳でも3.2本と24年間で66%も減少しているようです。この通り、未成年のむし歯が減ることで、将来を担う世代で、自分の歯をより多く守れるといえます。

 

フッ素はとても有効なのですが、あくまで一定の条件で効果的と言えます。それは、初期むし歯の初めと少しだけ進行したむし歯に対してです。

初期のむし歯であれば歯の結晶が溶けだし表面が白く白濁して見える部分の修復が期待できますし、少し進行したむし歯であれば、その進行を止めたり遅らせたりする効果が期待できます。逆に効果がないのは、既に穴が開いてしまったむし歯です。歯の一番表面のエナメル質に効くものなので、穴があいて内側が露出してしまっていたら無駄ということです。

 

では、そんな良いフッ素を、効率的に活用したいと思うと、その成分をなるべく多く、長くお口の中に残したいと思いますよね。

 

いくつか考えられる方法があるので、紹介します。

まずは、配合量の多い歯磨き粉を使用しましょう。配合量が多ければ、それだけ効率的といえます。

そのうえで、一度に使用する歯磨き粉の量をあえて少量にせずに、歯ブラシ全体に乗るくらい使用しましょう。

そして、すすぎのうがいは少ない方がよいと言えます。さっぱり感をもとめて念入りにうがいしたい方もいるかと思いますが、少ない水で全体的に流す程度でよいかもしれません。

いざ、ブラッシングしている時間はゆっくり、じっくりと長めにとると良いでしょう。せっかくフッ素配合なので、お口全体を約3分くらいは最低でもかけてほしいと思います。とある研究結果でも、ブラッシング時間が長いほうがフッ素の成分が長く多くお口に残ることが分かっています。

そして、その日最後のブラッシングは就寝前にするのがよいです。寝ている間は唾液の分泌も安定し、正常な状態で寝ていれば口を開けていないので、その分だけ成分が長く留まると言えます。

より一層の効果を得たいかたは2つ。1つは歯磨きの後にフッ素配合の洗口液も使用することです。うがいしてすすいだ後に洗口液を使用することでさらに効果が持続することが期待できます。もう1つは歯医者さんでのフッ素塗布です。歯医者さんで塗布して差し上げられるフッ素は市販の製品よりも濃い濃度のものを使用しています。そのために塗布してしばらく置くだけで、高効率で歯面のカルシウムとフッ素が化学反応を起こしてくれます。

 

予防習慣は大切です。でも頑張ってほしくないと思うのが、歯医者さん側の意見です。それは、頑張らないと続かないことは、必ず習慣として途切れてしまうと思うからです。なるべく楽して、頑張らずにできる範囲でする。そのために効率的なやり方を選択する。といったことが本質的な予防習慣だと思いますので、普段使っている道具や習慣化できる歯医者さんへの通院ということをお勧めします。

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